嘘や空想の話を現実のように話す子ども。ママはどう対応するのが正解?

「ママ、今日ぼく宇宙人と遊んだんだよ!」
「さっき、お城でお姫様とお茶会したの!」
こんなふうに、子どもが空想の世界をリアルに語ることはよくあります。ママからすると「何を言っているの?」「嘘をついているの?」と戸惑うこともあるでしょう。
しかしこうした言動は子どもの発達に関わる大切なプロセスのひとつなのです。

どうやら、子どもの「嘘=悪」ではないみたいだね!気になる!
大切なプロセスとはいえ、実際にそんなことを言われると困ってしまいますよね。子どもが嘘や空想の話をしたとき、ママはどのように対応すればいいのでしょうか。
もくじ
子どもが空想の話をする理由
子どもがまるで現実のように空想の話をするのには、いくつか理由があります。
想像力の発達段階
幼児期は想像力が急速に発達する時期なため、空想の話はその豊かな想像力の表れとも言えます。現実には存在しないものを思い描き、それを言葉にすることで自分の世界を広げている、といったイメージです。
体験を自分なりに再構成している
子どもは日常のできごとを自分の中で整理しながら理解しようとします。たとえば、怖い思いをしたことを「ぼくはヒーローになってモンスターを倒したんだ!」と言い換えることで、感情を整理して安心感を得ているのかもしれません。
ママに注目してもらいたい
「こんなおもしろい話をすれば、ママがもっと話を聞いてくれる!」と考えていることもあります。大好きな人に関心を持ってもらいたくて、空想の話をすることはよくあることです。
「空想」と「嘘」の違いは?
子どもの空想の話は「嘘」とは異なります。ここで大切なのは、そこに「悪意があるかどうか」。
空想の話
・子どもなりに夢や想像の世界を楽しんでいる
・事実とは違うけれど、本人は本気で信じている
悪意のある嘘
・誰かを傷つけたり、責任逃れをするために言っている
・事実ではないことを意図的に言っている
・悪いことを隠すために言っている
上記の例を目安に、空想か嘘かの判断ができるでしょう。空想の話をすること自体は問題ではありませんが、お子さんが成長とともに「空想の現実の違い」を学んでいけるといいですね。
空想の話をする子どもとの関わり方
「何を言っているんだろう…」と不思議に思う気持ちを持ちながらでも大丈夫。ポイントは、決して子どもの空想を否定しないことです!
否定せずに、子どもの空想話をママも楽しむ
「そんなことあるわけないでしょ!」と頭ごなしに否定すると、子どもは自信を失ったり話を聞いてもらえないと感じたりします。「そうなんだ。宇宙人はどんな人だったの?」と、まずは子どもの話に付き合ってあげましょう。
事実確認が必要な場合はやさしく伝える
たとえば、子どもが「今日は公園でおばけに会ったんだよ!」と話した場合、子どもにとっては空想の世界かもしれませんが、事実との違いを知るきっかけにもなります。
「おばけに会ったんだね。もしかしたら、風が吹いて木が揺れたのを見て、おばけみたいに感じたのかな?」というように、子どもの気持ちを受け止めつつ、現実的な視点もさりげなく伝えていくとよいでしょう。
現実と空想の違いを学ぶ機会にする
子どもは成長とともに現実と空想の違いを学んでいきます。その過程で「お話の世界と本当の世界は違うんだね」と、やさしく伝えることが大切です。
「絵本の中の話と同じだね」「このお話は面白いね。でも現実ではどうかな?」など、現実世界と空想の世界のバランスを取る声かけを心がけましょう。
まとめ
子どもが空想の話をするのは、こころの成長にとって大切なプロセスです。ママが適切に関わることで、子どもの想像力やコミュニケーション力を伸ばすことができますよ。
子どもが生き生きと語る空想の世界。まずはその世界を楽しみながら、一緒に成長していけるといいですね!