「できない」が宝物!子どもの失敗を成長のチャンスに変える声かけ術

子どもが「できない…」と落ち込んだり、何かに失敗して涙を流したとき、ママとしてはつい励ましたり、手を貸したくなりますよね。でもその「できない」瞬間こそ、実は子どもが一番成長できるタイミング。
この記事では、グロースマインドセット(成長を信じて行動する姿勢)を育てるために、子どもの失敗をどう受け止め、どんな言葉をかければよいのかを具体的にご紹介します。
もくじ
グロースマインドセットとは?
グロースマインドセット(Growth Mindset)とは、「人は、努力や経験・学び・工夫次第で能力を伸ばすことができる」という思考のこと。アメリカの心理学者キャロル・S・ドゥエック博士によって提唱されました。反対に、「自分の能力は生まれつき決まっていて変えられない」と考えるのはフィックスドマインドセット(Fixed Mindset)と呼ばれます。
この考え方は学力だけでなく、スポーツ、対人関係、挑戦への姿勢など、あらゆる場面で子どもの可能性を広げるカギとなります。

なぜ「失敗」が大事なの?
大人でも子どもでも、誰しも失敗はしたくないものですよね。しかし、失敗には成功にはない価値があります。たとえば、
- 自分の弱点や改善点が明確になる
- 「どうすればうまくいくか」を考えるきっかけになる
- 工夫や努力を重ねることで自信につながる
特に子ども時代の失敗体験は、挑戦することを恐れないマインドや、努力の価値を学ぶ重要なチャンスなのです。
グロースマインドセットを育てる声かけのコツ
では実際に、子どもが「できない」と感じているとき、ママはどんな声をかければいいのでしょうか?

ポイントは、「結果」ではなく「過程」に注目し、努力や工夫を認めることだよ!
1.「失敗=ダメ」ではなく「失敗=チャンス」と伝える
NG例:「なんでこんな簡単なことができないの?」
OK例:「うまくいかなくても大丈夫!次はどうしたらうまくいくか一緒に考えてみよう」
失敗は避けるべきものではなく、学びの種。子どもが失敗を「悪いこと」だと感じないように、まず親の反応が大切です。
2. 結果よりも「取り組んだこと」「工夫したこと」をほめる
NG例:「100点とれたね、すごい!」
OK例:「最後まで諦めずに問題に向き合ったのが素敵だったよ」
成果ばかりを評価すると、子どもは「結果が出ないと意味がない」と思いがちに。取り組みのプロセスに目を向けることで、努力することそのものに価値を感じられるようになります。
3. 子どもの言葉を否定せず、気持ちに寄り添う
NG例:「そんなことで泣かないの!」
OK例:「悔しかったよね。がんばってたもんね」
「できなかった」ことに落ち込むのは、子どもにとって真剣に取り組んだからこそ。気持ちを受け止めることで、次への意欲につながります。
4.「まだできない」=「これからできるかもしれない」に変換する
たとえば、「できない…」と落ち込んでいるとき、「まだできないだけだよ。これからできるようになるよ」と伝えるだけでも、希望を持てる言葉になります。
5. 「どうやったらできるかな?」と問いかける
一方的に教えるのではなく、子ども自身に考えさせることで主体的に取り組む姿勢が育ちます。
例:「ここでつまずいたね。どうすれば次はうまくいくと思う?」
→「じゃあ、やり方を少し変えてもう一回やってみようか」
「できた」よりも「やってみた」を大事にしよう
私たち大人も、子どもが「できた」瞬間に拍手したくなりますよね。でも本当に大切なのは、「できるかわからないけど、とりあえずやってみた」勇気の部分。その姿勢を肯定し続けることで、子どもは挑戦し続ける強さを身につけていきます。
そして、その積み重ねが「私は失敗しても大丈夫」「挑戦すれば成長できる」というグロースマインドセットにつながっていくのです。
実際の声かけ例まとめ
- 「失敗は成長のチャンスだよ」
- 「やってみたことがすごいね」
- 「今回はうまくいかなかったけど、どこまでできたか見てみよう」
- 「まだできないだけ。練習すればきっとできるよ」
- 「工夫してみようか!どうやってやる?」
親も一緒にグロースマインドセットを育てよう
子どもだけでなく、ママ自身も「完璧な子育てなんてできない」「間違えてもOK」と考えることが大切です。ママがチャレンジする姿や失敗を笑い飛ばす姿を見せることで、子どもも「失敗=怖くない」と感じられるようになります。
今日から、子どもの「できない」に寄り添う時間を、成長のきっかけに変えていきましょう。ママのひと言が、子どもの未来を大きく広げていくきっかけになることを願っています。