「あきらめない心」はどうしたら育つ?非認知能力とグロースマインドセットの関係も解説

テストの点数やIQでは測れない力「非認知能力」。近年、この力こそが子どもの人生の土台をつくると注目されています。では、どうすれば非認知能力は育つのでしょうか?

そのカギを握るのが、「自分の能力は生まれつきではなく、努力や工夫で伸ばせる」という考えのグロースマインドセットです!
この記事では、「あきらめない心」を育てるために、非認知能力とグロースマインドセットがどう関係しているのかをわかりやすく解説します。
もくじ
非認知能力とは?
「数値化できない力」のこと
非認知能力とは、目に見えるテストの点数や学力ではなく、性格や態度、感情のコントロール、社会性などを含む力のこと。たとえば、「最後までやりぬく力」「他人と協力できる力」「感情を整理できる力」などが含まれます。
人生を切り拓いていくことができる力
スタンフォード大学の研究でも、非認知能力が高い子どもほど、将来的な幸福度・学業・仕事の成功につながるとされています。子どもの頃からこの力を育むことが、長い目で見てとても重要なのです。
グロースマインドセットとは?
「能力は努力で伸びる」と信じる考え方
グロースマインドセット(成長思考)とは、「人は、努力や経験・学び・工夫次第で能力を伸ばすことができる」という信念のこと。これは、教育心理学者キャロル・S・ドゥエック博士の研究に基づいており、失敗を恐れず挑戦する子どもを育てる土台になります。
反対は「フィックストマインドセット」
「頭がいい・悪いは決まってる」「自分は運動が苦手だからダメ」と考えるのがフィックストマインドセット(固定思考)。この思考に偏ると、失敗を恐れてチャレンジしづらくなります。

グロースマインドセットが非認知能力を育てる理由
粘り強さ・挑戦力・自己調整力と直結
グロースマインドセットを持つと、失敗を「成長のチャンス」と捉えることができるようになります。その結果、以下のような非認知能力が自然と育まれます。
- あきらめずに取り組む「グリット(やり抜く力)」
- 挑戦を前向きにとらえる「レジリエンス(回復力)」
- 自分を律し、感情を整える「自己調整力」
「自分にはできる」と信じられる力が、行動を変える
非認知能力を育てるには、子どもが「がんばればできる」と信じられる土台が必要です。その信じる力を生むのが、まさにグロースマインドセットなのです。
家庭でできる対応・声かけのヒント
1.失敗を責めず、プロセスを認める
「失敗しても、あなたのがんばりはちゃんと見てるよ」と伝えることで、挑戦することへの安心感が育ちます。
2.努力や工夫に注目した声かけをする
「100点すごいね」ではなく、「工夫して解いたのがよかったね」「あきらめなかったのがすごいね」と、過程にフォーカスした声かけを意識してみましょう。
3.親自身も「成長中」の姿を見せる
「ママも運転まだ練習中なんだ〜」など、大人が失敗や挑戦を素直に話すことも、子どもの心に届くメッセージになります。
ママの声かけや関わりの工夫で「あきらめない心」は育つ
非認知能力は、幼少期の家庭の関わり次第でどこまでも大きく育ちます。そしてその力を支えるのが、グロースマインドセットという“ものの見方”。
「うちの子、すぐあきらめちゃう…」と思っても大丈夫。今日からの声かけや関わり方で、粘り強さや挑戦する心はきっと育っていきますよ。