【小1】自信がない子どもの特徴と原因。「できる!」を増やすサポートとは

「授業で手を挙げられない」「どうせ僕には…という発言が増える」など、小学校に入学してから目立ってきたお子さんのこのような姿を心配に思うママやパパも多いのではないでしょうか。

保育園や幼稚園で万能感いっぱいだった我が子の様子を見てきたママやパパとしては、よけい不安になるよね。
今回は、主に小学1年生頃に見られる「自信がない子ども」の特徴や原因、そして「失敗してもいいからやってみよう!」という気持ちを育む効果的なサポート方法についてご紹介します。
お子さんの「できる!」「できるかも!」を増やし、自信を取り戻すためのヒントがきっと見つかりますよ。
もくじ
自信がない子どもの特徴
まずは、自信がない小1の子どもたちが学校内でどのような特徴を見せることが多いのかをみていきましょう。学校生活については、お子さんとの会話や担任の先生との面談時や連絡帳でのやりとりの中でも、これまでと少し違った様子に気づく場合があるかもしれません。
学校生活での様子
- 授業中に手を挙げて発表することができない
- 音読の順番が来ると声が小さくなる
- 給食の配膳やお当番活動に消極的
- 朝の会や学級会での発言がほとんどない
- 休み時間はひとりで過ごすことが多い
「幼稚園では活発だったのに小学校では先生に質問もできないようで…」というママの声も。小学校という新しい環境での自信のなさが、こうした行動に表れることがあるのですね。
家庭での様子
- お友達と比べて「みんなはできるのに、僕だけ…」という言う
- 宿題に取り組むのを先延ばしにする
- 「どうせできない」「やりたくない」という言葉が増える
- ちょっとしたことで泣いたり怒ったりする
- 以前できていたことにも消極的になる
- 「僕はバカだから」など自分を否定する言葉を使う
家庭では学校にいるときよりも安心して過ごしている分、ママやパパへのわがままや口ごたえが増えたと感じる場合も少なくありません。
自信がなくなってしまう主な原因
次に、なぜ子どもが入学後に自信をなくしてしまうのか、原因を探ってみましょう。
環境の変化によるストレス
保育園・幼稚園と小学校では、生活環境が大きく異なります。これまでは「遊び」を通じた学びが中心でしたが、小学校では「机に向かう学習」が増えます。具体的な変化としては
- 40分〜45分間、授業に集中しなければならない
- 自由に発言できず、挙手して指名されるのを待つ必要がある
- 時間割に従って行動する必要がある
- クラス全体での一斉指導が基本となる
- 新しい友達作りが必要になる
など、まだ6歳・7歳頃の子どもがこういった小学校生活のリズムに順応するのは、そう簡単なことではないでしょう。
学習面での「できる・できない」が目立つ
小学校では、学習の成果が「できる・できない」という形で明確になります。ひらがなの読み書き、数の概念、音読の流暢さなど、目に見える形で評価されることが増えるため、お友達と比べて「自分だけできない」と感じやすくな。
入学時点での「できる」レベルには、家庭環境や幼児期の経験から差があるのは自然なことです。しかしこの差を子どもたちは敏感に感じ取り、「自分はダメなんだ」という思いにつながってしまうことがあります。得意・不得意は誰にでもありますが、運動面よりも学習面での「できない」が目立ちやすいのが小学校の特徴です。
過度な期待と「小学生らしさ」のプレッシャー
「もう小学生なんだから」という言葉、ついつい使ってしまいがちですよね。周囲からの期待や「小学生らしさ」を求める声に、子ども自身もプレッシャーを感じています。
ですが、小学1年生はまだまだ発達段階の途中。こころとからだの成長には個人差があり、一人ひとり成長のペースが異なるため、「お兄さん・お姉さんになった」ことが誇らしいと感じると同時にプレッシャーを感じてしまうのも事実です。
自信がない子どもへの効果的な接し方
ここからは、子どもの自信を育むためにできる家庭での関わり方をご紹介します。「失敗してもいいんだ!」という安心感のある環境をつくるための具体的な方法ですよ。
プロセスを褒める・努力を認める
「すごいね!」「頭いいね!」といった結果や能力を褒めるのではなく、「頑張ったね」「粘り強く取り組んだね」など、子どもが頑張った過程や努力を褒めましょう。
結果を褒められると子どもは「次も完璧にしないと…」とプレッシャーを感じてしまうため、結果までの過程を褒めて「次も頑張ってみよう!」という気持ちに導くことが大切です。

具体的な言い換えはこんな感じだよ。言葉がけをする前に少しだけ意識してみよう!
◎「難しい問題もあきらめずに考え続けたね。その粘り強さがすごいよ」
△「字が上手!」
◎「丁寧に書こうと集中していたね。練習の成果が出ているよ」
△「早くできたね!」
◎「自分のペースで着実に進められたね。落ち着いて取り組めたね」
など、過程に目を向けた言葉がけをすると「ママ(パパ)はちゃんと見てくれていたんだ!」と、子どもも次に向けての意欲が湧くでしょう。
「まだ」という言葉を意識する
子どもが「できない」と言ったとき、「まだできないだけだよ」と「まだ」という言葉を添えてあげましょう。「できない」は終わりですが、「まだできない」は可能性を感じさせる言葉だからです。
◎「まだ書けるようになっていないだけ。練習すれば必ずできるようになるよ」
△「友達ができない」
◎「まだ仲良くなるきっかけがなかっただけ。少しずつ話してみよう」
△「鉄棒ができない」
◎「まだコツをつかめていないだけ。少しずつ練習していこう」
このとき「ママもなかなか逆上がりできなかったな〜」など、ママやパパが子どもだった頃の思い出話を交えるのもおすすめですよ。
失敗してもいい姿をママやパパが見せる
子どもの前で、親自身が「失敗してもいい」姿を見せることも大切です。
例えば料理に失敗したとき、「あ、しょっぱくなっちゃった。まぁ次気をつければいっか!」と軽く受け止めるなど。間違えても、「あぁ〜やっちゃった〜ママってほんとだめだわ…」などは言わないように気をつけましょう。
自信がない子どものサポート方法
ここでは、親やまわりの大人ができるサポート方法をお伝えします。先生に相談しようかな、と迷っていたママやパパがアクションをおこすきっかけになれば幸いです。
先生との効果的なコミュニケーション
家庭だけではなく学校とも積極的に連携しましょう。先生もお忙しいだろうし…と気になるところではありますが、子どもたちが家庭でどのような様子なのかは、毎日子どもと向き合う先生にとっても大切な指針になります。
担任の先生に相談する際のポイントは、家庭での具体的なエピソードを交えること。「子どもが算数の授業だけ手が挙げられないと言っている」「特定の科目を嫌がっている」など、うちの子を特別扱いしてというスタンスではなく、最近子どもが自信をなくしていることが心配という姿勢が大切です。
学童を利用しているお子さんなら、学童の先生やスタッフの方に相談してもいいでしょう。授業と違って放課後のお子さんの様子を知る貴重なお話が聞けることもありますよ。
家庭での効果的なフォローアップ
家庭でフォローアップすることも効果的です。「今日はこの授業があったんだね。どんな感じだった?」「図書の時間は何を読んだの?」など、学校のことをあまり話さないお子さんに対してもできるだけ具体的に聞くようにすることで、様子の変化に気づける場合がありますよ。
ポイントは、子どもの話を途中で遮ったり否定したりせず、まずはじっくり聞くこと。ママやパパが真剣に話を聞いてあげることで、子どもも自然と話しやすくなるはずです。
さいごに
小学1年生の「自信がない子ども」の特徴と原因、そして効果的なサポート方法をご紹介してきました。小学校入学という大きな環境変化の中で、自信をなくしてしまうのは珍しいことではありません。大切なのは、「失敗してもいい」「またチャレンジすればいい」という安心感を与えることです。
今は自信をなくしているように見えても、ママやパパ、まわりの大人たちの適切なサポートがあれば、子どもは必ず自信を取り戻して「またやってみよう!」という前向きな気持ちを育んでいくはずです。
まずは私たち大人が、「失敗しても大丈夫」というメッセージを伝え続けていきましょう。一度失った自信も、日々の積み重ねで必ず取り戻すことができますよ。